本誓寺の新住職は平成29年4月4日の選挙の結果、吉田信氏に決定されました。その選挙を実施するに際して、事前に吉田明氏、それに清谷真澄氏(代表役員代務者)の三者は誓約書を交わしていました。その中の第11項には「寺院規則の定めるところに従って門徒の中から責任役員及び総代を選定し、今後の本誓寺の運営及び本山御依頼金の納入方法について門徒総会に提案することを誓約する」と記されています。ところが選挙後、当会が知らないうちに総代が決定され、責任役員が選出されていたからです。しかも、その後も門徒総会は開かれていません。
われわれ門徒の会は寺を民主化することを前提に選挙による住職を選出する案に合意したのですが、いざ選挙が終わってみると、従来と同じように、門徒が総代を選出する権利がないがしろにされていたり、門徒総会が開かれない状態のままなのです。
われわれにとって選挙による住職の選出に踏み切ることは、大きな決断を要しました。というのも、裁判で候補衆徒の地位保全が確定している吉田明氏が、選挙に先立って候補衆徒の地位を返上する取り決めを受け入れなければならなかったからです。確かに吉田信氏も副住職の地位を返上しましたが、副住職は元々、住職の補佐役に過ぎません。住職の後継者としての地位ではありません。
明氏にとって候補衆徒の辞退は重い選択だったに違いありませんが、寺の正常化を願って辞退されたわけです。実に謙虚な態度です。ところが選挙が終わると、選挙での誓約はあっさりと裏切られたのです。
平成29年11月当会の門徒7名は盛岡地方裁判所に新たな訴訟を起こしました。本誓寺の代表役員(住職)、責任役員、総代が適式な手続によって選出されなかった経緯があるので、これらの人々が現行の地位を有していない事の確認を求める裁判です。判決が令和2年2月28日に言い渡され、当会の申し立てがほぼ100%受け入れられ、本誓寺の現責任役員、総代は不存在であることが確認されております。これに対し、本誓寺は仙台高等裁判所に控訴しておりますが、判決は新型コロナウイルス感染症の影響で遅れることが予想されます。
1住職選定に係る約束事項の不履行
平成29年4月4日住職後継候補者の選挙が行われ、吉田信氏がわずか8票差で当選しておりますが、その選挙を行うにあたり、代表役員代務者であった仙台教務所長清谷真澄氏、長男候補衆徒吉田明氏、次男副住職吉田信氏の三氏は選挙前に文書を取り交わしており、約束をしっかりと実行して頂くことを誓約しておりました。しかしながら、現在まで実行がなされておりません。
誓約書(2017年3月5日)参照
- 早急に門徒総会を開催すること
- お寺の経理については、宗教活動収入と維持費(護持費)収入を総括した形の収支決算報告書を全門徒に示すとともに、これまで不透明となっていた経理について御門徒が納得のできる説明を行うこと。
- 維持会が解散されてから20年以上が経過したが、新しい維持会(護持会)を再興し、常識的な維持費の額を決めるとともに、門徒と住職との信頼関係が構築され、お寺の護持興隆に門徒が進んで寄与できるようにすること
が求められると思います。
この件に関し、参考となる資料を以下に掲載しておりますので御覧頂きたいと思います。
2裁判判決への非従的行為
- 副住職吉田信氏は下記に示す裁判判決結果ならびに仙台教務所長からの指導を無視し、法務を独占するとともに、平成25年4月からは吉田正子前坊守の後の責任役員であると名乗っているが、本山からの適式な認可は得ていない。また、候補衆徒が実質的にお寺から追放された後は、総代、責任役員によるお寺の役員会の議長を住職の委任を受けたとして非適式に継続していた。
- 候補衆徒の地位確認判決無視(盛岡地裁判決:平成23年10月14日)
- 候補衆徒の法務無視と本堂使用規制
仙台教務所長からの指導無視(平成24年4月11日付、平成26年10月27日付)
3本山からの指導無視
- 本山からの指導(組教発第77号 平成25年2月28日)無視
- 適正な寺族三者協議の未開催
- 門徒総会の未実施
→ 総代、責任役員の選出不能状態
真宗大谷派仙台教務所長からの文書
候補衆徒吉田明氏は候補衆徒地位確認請求事件、候補衆徒居住建物明渡請求事件に勝訴したのにもかかわらず、一方的にお寺側から自宅学習を命じられ、本堂で法務を行うことを禁じられました。このことについて、当時の仙台教務所長森田成美氏ならびに前仙台教務所長清谷真澄氏に確認致しましたところ、候補衆徒吉田明氏が本堂で法要等を行うことについては、それに答えるべきである旨回答がなされておりますが、実際には完全に本誓寺の法務は副住職が独占して候補衆徒を受け入れる姿勢は見られませんでした。
4維持費問題
門徒の皆様、維持費(現在は護持費と改変)と維持会費との違いがお分かりになりますでしょうか。平成10年11月に維持会が解散されて以降維持会費は存在しておりませんので、現在、納められている維持費は会費ではなく、あくまでも寄付金(懇志金)であることを御理解頂きたいと思います。また、その金額が、維持会が存在していた頃と同額であることに疑問を持たれる方も多いと思います。どのようにして維持費(護持費)の金額が決まったのか、また、今後どれほどの維持費を皆様方にお願いするのか、お寺側からの納得出来る説明が必要と考えられます。本会を立ち上げた直後にご門徒の皆様に行ったアンケートの結果で判明したことですが、維持会が解散されていることを知っている方は40%未満であり、維持会が解散された以降も徴収の形で納入が求められている維持費について何の疑問もお持ちでない方も多数いらっしゃるようです。20年以上も前になりますが、維持会が解散された後にこのことについて前維持会長が質問状をお寺側に提出しておりますが(下記参照)、納得できる回答は得られておりません。
5本誓寺の経理上の問題
毎年本誓寺からは各年度の収支決算報告書が届いておりますが、平成22年度ならびに平成23年度の本山賦課金の納付金額の決算が予算案とかけ離れていることから、仙台教務所に当会から問い合わせを行ったところ、FAXにて平成22年度及び23年度の2年間に本山賦課金としての納付すべき6,290,000円あまりのうち、5,090,000円余りが未納であることが明らかになりました。そのため前述したように住職吉田是行様ならびに責任役員、総代宛に説明を求める嘆願を行いましたが拒否される結果となりました。このことが本誓寺事務所備え付け書類閲覧請求についての提訴を行ったきっかけになります。
さて、本誓寺では毎年4月に連絡員会議という維持費を直接集金する係の方々の会議が開かれており、その収支決算報告書が全門徒へ配られるのが通例となっています。しかしながら、本誓寺規則には監事という役職はなく、これは平成10年に解散された維持会の中に規定されているものであり、もちろん連絡員という役職もその時に制定されたものになります。また、平成26年4月28日付の役員名簿を見ると、責任役員の坊守である吉田正子氏の名前が消失し、吉田信氏が責任役員に記載されています。このことについても我々門徒には一切説明がなかったことを付記いたします。
ところで、現在(2020年11月末日現在)、本誓寺には本山(東本願寺)にお納めしなければならない御依頼金の未納額はどのぐらいになるでしょうか。2017(平成29)年に吉田信氏が住職に就任した時点では1560万円の未納額が存在していたことは公になっております。その後、2018年、2019年、2020年も未納が続いておりますので、本誓寺からの収支決算書を基に計算した場合(2020年度未納を仮定)、総額2000万円以上の未納額が存在しております。ここで覚えておかなければならない点としては、単に未納額を納入すれば完納したとみなされるのではなく、宗派経常費は単年度決算であるためその年度毎の未納額を倍額徴課という形で倍返ししなければ完納したことにはならないという点です。この額を計算致しますと、約4200万円という大金になることは大変驚きであり信じ難いことでありますが事実なのです。このようになった責任は誰にあるのでしょうか。当会の会員の中には護持費(旧維持費)を本誓寺が正常化するまで保留している方がいることは事実です。維持会が解散されて以来、本山御依頼金は本誓寺の総収入から納入することに決めたわけですので、住職が最終責任を負うことになります。また、本誓寺規則をもとに考えた場合には、門徒の中から選定されたその時期の総代がその未納額について責任を持って善処すべきものと考えます。
本誓寺収支決算報告書の問題点
お寺の収入には宗教活動収入と維持費(護持費)収入があり、それを合わせた額が総収入となるわけですが、本誓寺の場合には、維持費収入のみの収支決算書が御門徒に提示され、本山に毎年上納すべきである本山御依頼金(宗派経常費)がお寺の総収入ではなく、維持費(護持費)から拠出しなければならないという誤解を招くものとなってきました。平成28年清谷真澄前仙台教務所長が本誓寺の代務者となってから、その収支決算のまとめ方を適式に行うことが約束され、翌年の決算はお寺の総収入を記したものとなっていました。しかしながら、新住職吉田信氏が就任後は再びご門徒様には維持費(護持費)収入の収支決算ならびに予算案のみが提示されることに逆戻りしております。このことは、我々門徒に対する約束違反であり、お寺のお金の出入りを不透明にする最も大きな元凶であると考えられ、直ちに正常な経理がなされるよう改善されるべきものと考えます。